リーダーシップ / 講師の考え / 管理職研修
リーダーシップとは「影響力を発揮すること」。だから、役職も部下も関係なく、誰にでも開かれている
リーダーシップ研修の冒頭で、私は必ず一つの定義をそろえます。リーダーシップとは、影響力を発揮することです。 相手や場に、良い方向への影響を与えること。この定義を背骨にして、研修の一日を組み立てています。今日はその理由を書きます。
「リーダー」と「リーダーシップ」を分ける
リーダーシップ研修と聞いて来た方の多くは、少し身構えています。「自分はリーダーの器ではない」「部下もいないのに」「人を引っ張るのは苦手だ」。この身構えのまま始めると、最後まで他人事で終わります。
原因は、「リーダー」と「リーダーシップ」が混ざっていることです。リーダーは役職や立場です。リーダーシップは行為です。役職がなくても、部下がいなくても、会議で一言、後輩に一言、相手の行動が少し変わる影響を与えたなら、それはリーダーシップです。
だから私は「リーダーになろう」とは言いません。「リーダーシップを発揮しよう」と言います。前者は人格の話に聞こえ、重い。後者は場面の話で、誰にでも出番があります。まわりから「あの人、リーダーだよね」と言われる人は、リーダーになろうとした人ではなく、場面ごとに影響力を発揮してきた人です。
影響力だから、誰にでも開かれている
この定義には、もう一つ大事な含みがあります。影響力は、大きな声の人だけのものではありません。静かな人が、誰も気づいていない論点を一言で示す。それも影響力です。後輩がいない人が、同僚の相談に乗って、その人の仕事の進め方が変わる。それも影響力です。
研修では、ここを最初に確かめます。「この1か月で、あなたが誰かの行動に影響を与えた場面を一つ」。全員、出てきます。出てきた瞬間に、リーダーシップは「自分には関係ない話」から「自分がもうやっていることの延長」に変わります。
スキルを学ぶ研修ではなく、我流をチェックする研修
この研修は、何かのスキルを学んで使ってみる研修ではありません。自分の日頃の振る舞い方と、捉え方を確かめる研修です。
中身は、相手の状況に応じてリーダーシップの出し方を変えること、リーダーシップの考え方がどう移り変わってきたか、そして相手と関係を作るコミュニケーションの基本です。知識として新しいものは、正直に言うと多くありません。
大事なのは、知識に自分の日頃を照らすことです。「自分は、どんな相手にも同じ接し方をしていなかったか」「指示が要る人に任せて、任せてほしい人に指示していなかったか」。我流のチェックです。ここで「あ、やってた」が出た人は、翌日から変わります。
最初の30分で、期待のズレを全部聞く
冒頭で、受講者一人ひとりに「今日確認したいこと、学びたいこと」を話してもらい、その場で全部答えます。30分ほどかかります。リーダーシップ研修は、タイトルから想像する中身の幅が広い。「部下の動かし方だと思って来た」「性格を変える話かと思った」。期待と中身がずれたまま進むと、どれだけ良い演習をしても入りません。だから先に聞きます。
全員を一定の水準まで、その上で一人ひとりの最大を
私は、全員を同じ型のリーダーにしようとは思っていません。研修で扱うテーマについては、全員に一定の水準まで来てもらいます。その上で、一人ひとりが自分の持ち味の中で、どこまで影響力を発揮できるかを狙います。静かな人には、静かな人のリーダーシップがあります。
人材育成ご担当の方へ。リーダーシップ研修は、受講者の「身構え」をどう解くかで半分が決まります。御社の受講者の方がどんな期待と不安を持って来そうか、最初の打ち合わせでうかがえると、冒頭の30分の作り方が変わります。
研修をご検討の方へ
できること・できないことは、最初の打ち合わせでお伝えします。その中で最善を一緒に作ります。

